【東京⇒札幌】鈍行列車の旅⑥<仙台→一ノ関>
長らく滞在した仙台を発つ。
●仙台~小牛田
【13:41 東北本線(小牛田行き)/所要:44分、756円】
井上陽水の『少年時代』が似合いそうな、THE田舎といった雰囲気の中を走った。
そうして到着した先が小牛田である。
小牛田といえば“小牛田饅頭”である!
食べぬ手はない。
開封すると、つぶあんの薄皮饅頭が入っている。
素朴な味でウマイ!!
ここでの乗り継ぎは30分ほどあったが、ターミナル駅・小牛田における電車の往来を見ていると、時間の経過はあっという間だった。
●小牛田~一ノ関
【14:51 東北本線(一ノ関行き)/所要:48分、972円】
そして、ついに岩手県へ突入し、一ノ関へと向かう。
一ノ関では見ておきたい銅像があったので、そのためだけに改札をくぐった。
それが次のとおりである。
大槻三賢人像!!
3人が合体した銅像というのは珍しい。
うしろにお祭りの看板が立っているため、どうにもおちゃらけた姿に見えてしまうが、3人とも一ノ関出身の立派な学者である。
1人目、大槻玄沢
『解体新書』を著した杉田玄白にオランダ医学を学び、前野良沢にオランダ語を学んだので、先輩2人の名から1字ずつ貰って「玄」「沢」と名乗った幕末の医学者。
オランダ学問の初心者テキストにあたる『蘭学階梯』を書き、日本発のオランダ学問の塾にあたる「芝蘭塾」を主宰した人物である。
つづいて、大槻盤渓
玄沢の子にあたる。
幕末において、早くから開国論を唱え、後進の学者に影響を与えた人物である。
最後は大槻文彦
玄沢の孫、盤渓の子にあたる。
念願の銅像も見ることができ、満足したまま一ノ関を後にしたのであった。